万有引力 第63回本公演 愚者たちの機械学 (2016)

万有引力 第63回本公演 愚者たちの機械学 (2016)

「大反復劇ーあるいは戯作者式イマジ音楽劇『愚者たちの機械学』~劇は各自お持ち帰り下さい~」
12月1日(木)〜4日(日)
川崎アートセンター アルテリオ小劇場にて

作:寺山修司
監修・演出・音楽:J・A・シーザー
出演:高田恵篤(「高」の正式表記は、はしごだか)、伊野尾理枝、小林桂太、木下瑞穂、飛永聖、森ようこ、高橋優太(「高」の正式表記は、はしごだか)、岡庭秀之、森祐介、曽田明宏、a_kira、服部愛弓、今村博、太刀川亮、比留間聡子、吉家智美、山田桜子

次回公演『愚者たちの機械学』の制作意図&見所について、総合演出•音楽のJ•A•シーザー(以下:シーザー)と共同演出•出演の髙田恵篤(以下:髙田)に話を聞きました。 ◎7年ぶりの新作オリジナルということですが、このタイミングでオリジナルに挑戦した理由は? 髙田: 寺山さんの台本でないものは、「夜叉ヶ池」「リア王」とやってますが、原作があり、一つの物語として上演したものでした。「アフリカの印象」も原作がありますが、何人かの演出家がイメージしたシーンを作り、それを最終的にシーザーが監修して作品にしました。今回はその形態の続編と言っても良いと思います。なぜ今か、というと、アルテリオという劇場との出会いじゃないでしょうか。 ◎原作に『愚者の機械学』を選んだ理由を教えてください シーザー: おっと、じゃ飛び石で喋るよ。1番目の石は《桟敷時代に観たドイツ映画『カスパー・ハウザー』に衝撃を受けたが、その時は映像美だけに衝撃を受けたと思っていた》。2番目の石は《著者の種村さんが万有の旗揚げ公演『シナの皇帝』の劇評を美術手帳(だったかな?)に書いてくれた》。3番目の石は《1994年頃、神保町をぶらぶらしている時に見つけた種村さんの『カスパー・ハウザーの謎』だった。「よし、これやろう」と舞台化したのが『カスパー・ハウザー』》。4番目の石は《三年くらい前だったか、紀伊国屋書店で今回の『愚者の機械学』を買ったが。その時はすでに上演目的だったようだ。が、もうチャンスなしかと思った矢先の今回の上演となった》。《カスパー・ハウザー(名前だけ)》や、わたしの台本デビュー『SUNA=砂漠の動物園』の題材になった《郵便配達夫シュヴァル(名前だけだが)》や《舞踏家ニジンスキー》、《狂人画家ゾンネンシュターン》などが名を連ねているところにも興味を持った。《事実はカ-ル・マイの空想小説より奇なり》だよ。 ◎今回、共同演出がたくさん居ますが、どんな稽古の進め方をしているのでしょうか? 髙田: そのシーン毎に、時間を区切り稽古してます。劇団員のワークショップも兼ねながら、新しい動きやイメージを探っているところです。これから、出来上がったシーンを並べてみて、全体を構成していく作業になるでしょう。 ◎音楽はどのようなものが使われる予定ですか? シーザー: あまり言いたくないんだな・・・って言うか衝撃性が薄れるでしょう。《衝撃的な出会い》が大事だと思うから、何度も言ってると思うが、お客さんが予想予測して劇場に来るなんてことはどうかな?そんな観客(予想予測)参加ってのもあるよね。 ◎好きな『愚者』は誰ですか? またどんなところが好きですか? 髙田: 愚者をおろかものって言う方が好きなんですけど、人間の存在そのものが愚者だと思ってます。なんか、くだらないことや無駄なことに一生懸命みたいな、そこまでやらないでもいいんじゃねーの、って、良いです。具体的に誰かと聞かれても、うまく浮かばないですが、あしたのジョーの力石徹なんか、憧れの愚者ですね。 シーザー: 多すぎて誰とは言えない。それぞれが似てて非なるものでそれぞれが好きだな。世界最古の機械アンティキティラを発明した人からダ・ヴィンチを経て寺山さんあたりまで? ◎自分自身のことを『愚者』だと思いますか? 髙田: すべての人が愚者だと思ってます。当然、シーザーも自分もそうです。たぶん知能の低い愚者ですね。でも、愚者イコール素敵な人、と翻訳しても良いのでは? シーザー: そうだね、わたしも愚者ですね。気楽に独り私的環境を作り出して、その時間に居座ってるって、結構満足はしてるんだ。演劇活動以外はほとんど自室に居て空想夢想してるからね。白日夢も好きだな。 ◎ズバリ、『愚者たちの機械学』はどんな作品に仕上がりそうでしょうか? 髙田: うーむ、万有引力らしい作品になるのではないでしょうか。体感できる演劇でしょうか。 シーザー: これもお客さんの予想予測の領域になると思うが、ヒント的に言わせてもらうと、ドイツ表現主義の演劇を垣間見せられればと。あるいは、デカダンス体験から想像家、空想家になった怪奇不思議な物語の演劇化を目指して・・・「そんな人達がいたんだ」「あの人って引篭もりだったんですね」「へぇ~精神病を引き起こす幼年期の環境から、変化、変身していったんだ」「あの人、常習犯罪者だったんですね」「ん?こんな演劇もあるんだ・・・」かな。 ◎最後に、観に行こうか迷っている方にメッセージをお願いします 髙田: 迷うことなしに、観に来た方が良いです。楽しめると思います。 シーザー: 《三つ子の魂百まで》じゃないが、どうしようもない人生でも方法(手法)次第では面白くなり楽しめるもんだなと考えるような気持になるかも。《窮鼠猫を噛む》じゃないが「魔術的処世術がそこにはあった」。

投稿してなかった!?

LEAVE A COMMENT